わたし達の地域では、昭和50年代に圃場整備が終わり、水田と排水路の間に1m以上の垂直段差があります。また、排水路によっては排水路と排水される水路(びわ湖)の水位にも段差が存在する個所があり、魚道はどこにでも設置できるものではありませんでした。また、設置した魚道の維持管理面も考慮する必要があります。
そこで、周辺水路と排水路が直接つながっている区画で且つ、びわ湖の内湖に隣接した水田を選定し、設置、撤去が簡単で再利用が可能な一筆型魚道(*1)を設置しました。(2018年3月8日)
内湖(北沢沼)側に設置された一筆型魚道
排水溝に設置された一筆型魚道
田植えを終えた5月、水田の管理に行くと水田の中に魚影が確認できました。20~25cmほどありそうで、産卵してくれることに期待します。
少し離れたところを泳ぐ魚影
畦の近くを泳ぐ2匹の魚影 つがいなのでしょうか……
水田の土の中に空気中の酸素を取り入れるための中干し作業をおこなうための水抜き作業で、水田内の生物調査を実施しました。
どのような魚が入っているのか判らないため、
慎重に水抜き作業を実施中
この水田に居た小魚の多くはフナの子供のようです
魚のゆりかご水田 初めての収穫作業
深く頭をたれた稲穂が印象的
県や他の地区でゆりかご水田をおこなわれている方々が視察に来られました。
*1:牧町の「ゆりかご水田」で設置した一筆型魚道とは
◇ 滋賀県農政水産部農村振興課(平成30年3月)公開資料:より効果的な一筆魚道の設置に向けて